陽の章 五禽戯


4 周稔豊の五禽戯


 私が学んだ五禽戯は、周稔豊老師の教えるものでした。周老師は、1986年に来日し、気功と太極拳を指導し、大きな反響を呼びました。そして、「華陀五禽戯(自然と科学社製作)」がビデオ教材として出版されました。

 それは、日本でも気功実践者が増え、中国の有名な気功や太極拳の老師たちが次々に来日し、「セミナー」を開いたり、本やビデオを出版するようになった頃でした。


 私はその頃にはすでに、太極拳や気功を学び、実践していましたが、周老師のビデオ教材を購入し、それぞれの動物の動きを一つ一つ、自分なりに練習するようになりました。

 また、私はすでに数人の生徒に太極拳を指導していて、それ以降、私の「青空太極拳教室」でのメニューに「五禽戯」を取り入れるようになりました。

 そして他の老師の教える「五禽戯」にも興味を覚えました。何人かの老師は、これがおなじ「五禽戯」なのだろうかと疑ってしまうほどに違った動きをしていました。

 ある老師は猿の動きをするときは本当に顔までサルに似ていました。私には、形態模写のような五禽戯には興味がわかず、周老師の教える形が一番ぴったりくるように思えました。


周稔豊老師プロフィール

1930年 河北省生まれ
1955 〜 1965年 陜西省医院医師として勤務
1965 〜 1981年 西安体育学院武術教研室副教授として勤務
1981 〜 退職まで 天津中医学院保健体育教研室主任、副教授として勤務
1986年 初来日。関西を中心にして各地で気功と太極拳を教える。VTRに撮り多くの資料を残す。
1993年2度目の来日。関東を中心にして、関西、九州の主要都市を回り、主に気功法を数多く教える。
1994年3度目の来日。福岡県を中心にして、関西、関東、中部の気功団体を回り、気功法を教える。
1998年 〜 2001年
渡米。カンザス州を中心にして気功、太極拳、鍼灸を指導。


 
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